【試乗記】ポロGTI〜後編
実は試乗時間のリミットが迫っていた。当初は到着した翌日の午前中にも試乗時間はあるハズだったが、いつの間にか予定が変わり、「今日の6時までにニュルに戻してほしい」と連絡があったのだ。
先を急ぐのは我々だけではない。ポルシェやAMGがライトを瞬かせて急速に迫って来る。左の追い越しレーンから一旦中央へ道を譲る。すかさず4速に落としてリミットまで引っ張り上げ後を追う。ターボが炸裂して高トルクを淀みなく加速Gに変える。
上体がシートバックにめり込む。4速は159km/hに達して5速へ、209km/hで6速にシフトアップして最高速の229km/hに達する。7速は227km/hとわずかに落ちるが、6速よりも1100rpmほど回転が下がるため、これはオーバードライブ用ということになる。
一般道に降りると、このコンパクトな韋駄天はますます快活になる。軽快なダッシュ力は、低回転から空気を強制的に押込み爆発〜燃焼させるスーパーチャージャーの威力だ。
"ボッ"と、DSGが変速する瞬間に発するマフラーからの音は相変わらず迫力があり、好き者の♥に火をつける効果は大きい。個人的にはマニュアル派なのだが、この変速の速さと変速ショックのないスムーズさ、そして、正確さにはお手上げ。と同時に惚れ惚れする。
220km/h付近でも高速直進性は驚くほど確か。この速度域に達すると空力効果も深く関係する。うねりや波状路を通過しても、浮く感覚を伝えてこないリフトのなさと、4輪でしっかりと路面を捕えた、まるで4WDのような安定感だから、アクセルを深々と踏み込めるし、躊躇することなく、ステアリングを切り込める。
加速の軽快さとともに、強力なブレーキ力も頼もしい。足裏に減速する感触を正確に伝えるし、どこかから急激に効き味が高まる、などの変化はない。あくまでもリニアな効き味。これがVW流儀で、誰にでも扱いやすい。
カントリーロードとはいえ、ドイツというか欧州は、ここでも車速が高い。前を見通すことができれば130km/hでも平然と抜かれる。そんな速度で連続するコーナーを少ないステアリング操作で抜けて行く。切ると同時にノーズはコーナーのイン側に向けて吸込まれるように曲がる。このクイックさは何か? GTIには10%ギヤ比を早めたステアリングギヤボックスが装備されていた...納得。
2010年6月28日 11:00
トラックバック(0)
URL:http://8speed.net/blog/mt-tb.cgi/980

